佐藤彦五郎新選組資料館
佐藤彦五郎・土方歳三子孫(姉・のぶの直系)が営む私設の新選組資料館です。
佐藤家八代目佐藤彦右衛門俊興は、大田直次郎こと蜀山人と
親交があり、「第一の中興の祖」と伝えられております。
また当館の名前となっている十二代目彦五郎俊正は、土方歳
三の姉のぶを妻に迎え、天然理心流に入門し、四年半で極意皆
伝の免許を取り、屋敷内に道場を設けました。
この佐藤道場では、しばしば試衛館から近藤勇、沖田総司、
山南敬助らが稽古に訪れ、従兄弟で義弟でもある土方歳三、井
上源三郎ら、その後の新選組の中核隊士たちとの出会いを生み
ました。
近藤勇とは義兄弟の契りを交し、また文久三年、幕府の志士
募集の相談を受けた時には大いに賛同し、近藤の意志を固めさ
せました。上洛後も物心両面で支え続け、新選組を最期まで見
守った「第二の中興の祖」でした。
その間、新選組隊士たちとの交流に於いて残された、絆の深
さを物語る品々を、代々守り続けた先祖を顕彰したく、資料館
開設の運びとなりました。
また、日野本郷名主、日野宿問屋を代々しておりました関係
で、数多く残された文書類は郷土を知るうえで欠くことのでき
ない資料だと存じます。
十六代目子孫 佐 藤 福 子